【第4回】武田雅子さん（株式会社クレディセゾン）-若者が輝く”あの企業”に突撃！-

《セゾン》カード、UCカードの2ブランドで会員数2600万人、稼動会員数1300万人を誇る流通系カード会社クレディセゾン。革新的なサービスを次々生み出す背景にどんな社風や制度があるのか人事部長・武田雅子氏に聞いた。

商品も採用も「顧客指向」です。

―本日はよろしくお願いします。「年会費無料」「サイン不要」「即与信・即発行」「ポイント有効期限撤廃」など今や業界スタンダードといえるサービスも、実は御社が始めたものだったんですね。

はい。1951年に月賦百貨店から始まり西武流通グループの一員であった当社には「徹底した顧客ニーズから商品･サービスを生み出す」というＤＮＡが刷り込まれています。日本のカード会社の中で唯一、全国160ヵ所以上のクレジットカウンターを展開し、1000名余りのスタッフが、お客さまのご要望をお伺いしているのも当社の特徴の一つです。

―その顧客指向の姿勢は人材採用面でも活かされていると伺いましたが。

そうですね。新卒だけでなく中途採用のシーンでは、第二新卒やフリーターの方も含め、さまざまな方にお会いします。その方たちは、応募者でもありますが、勿論クレディセゾンの顧客でもあると考えています。クレディセゾンには、勤務地・労働時間・給与などが異なる8つもの働き方があります。たとえば勤務地コースでは、全国・海外、一定エリア、自宅通勤圏と3つのコースがありますし、その他、働く時間や職種に応じて処遇の違うメイト社員、嘱託・契約社員などの雇用形態があります。働きたい人が持つ、其々の能力、色々な意味での個性をクレディセゾンのどのステージに置けば、組織と人がWIN-WINになるか？そのことを考えながら、選考を進めています。

―もしかすると手間も暇もかかりますよね。なぜそこまでするのですか？

当社代表の林野には「知性やコミュニケーションスキルと合わせて、個人の感性を大切に」と常に言われています。多くの入り口からさまざまな価値観の人材を社内に迎え、それを潰すことなく、社内価値だけではなく、他社でも通用するぐらいの能力開発を行うことも人事の役割のひとつですから。個人のユニークさや様々な経験やキャリアを尊重すること、組織として多様な側面を持つことが結果、組織を強くすると考えているんです。

社員ニーズから生まれた人事制度でキャリアアップを応援！

―中途採用に関して、定着を図るためにどのような取り組みをされていますか？

人事と配属先で研修をした後、新卒と同様に先輩社員が一対一で業務を通じて指導します。中途の方は同期がいませんが、入社から約半年の方たちを集めてフォローアップ研修も行います。各部門でも定時、中途に関係なく、どんどん活躍の場を与えられますから、周りの方と馴染むのも早いと思いますし、実際に中途の方には「周囲の心遣いがありがたかった」という声も頂いています。

―さらに、社員のニーズに合わせた制度もたくさん用意しているそうですね。

はい。私たちは、現場の上司が個人のキャリアプランを後押しするのも役割、またキャリアは自分自身でも創るものという共通認識のもと、実績のある人事制度が沢山あります。例えば、希望の部署を人事部に直接申告できる「ジョブエントリー制度」では、年間で申告者の約3割ものメンバーが希望の部門に異動を果たしていますし、社員登用制度の「ルートチェンジパス」では、今年の上半期だけで30数名もの契約社員やパートタイマーが正社員になりました。

個性を大切にし、挑戦する人を応援します。

―それでは、御社で活躍できるのはどんな人でしょうか？

クレディセゾンというステージを使って、自分のやりがいや思いを世の中に発信したいという方にとっては最適な職場ではないでしょうか。私たちは、「カードはメディア」と位置づけて、色々な事業を展開しています。一人ひとりの目の前の仕事が、会社に、また社会にどのように影響を与えているのか？そのことを意識しながら、仕事の出来る方。また非常にスピード感のある会社ですから、現状維持に甘んじず、変化を楽しもうと言う方が活躍されていますよ。

そういう意味では、中途採用の方は社内に新しいＤＮＡをもたらしてくれますから大歓迎！組織やお客様のために前の会社でやっていた方法が良かったとなれば、取り入れていきます。ですから、「提案してくれてありがとう！」って、新しいノウハウを快く受け入れています。

―既卒未就者や第二新卒についてどのように考えておられますか。

もちろん採用にあたって全く問題はありません。当社でも元フリーターや派遣社員、様々なキャリアを持っている方が沢山活躍しています。中には前の就職が失敗だったと思っている方もいるかもしれませんが、一人ひとりの経験の中で得た「気づき」が必ずあるはずなんです。そのことから何を学び、次にどうつなげていくかを面接でとことん聞き出します。当社ではパートタイマーまで含めて「社員」と呼び、一人ひとりの意欲や個性を大切にしています。20～30代の役職者もたくさんいますし、一昨年誕生した初の女性取締役は、20年前コールセンターのパートタイマーでした。

「当社でどうキャリアを作ってあげられるか？」と人事も一緒にお手伝いしますし、活躍の場はたくさんありますので、チャレンジをしたい方をお待ちしています。