「石の上にも3年」の罠。転職の好機は人それぞれ～代表　秋庭の就職論～

「石の上にも3年」ということわざがあります。
「冷たい石でも3年間座り続ければ温まること」から転じて、何事にも忍耐強さが大切だということ。

もちろんここでいう『3年』とは、ただの長い月日の例えです。
にもかかわらず、『3年』という言葉に縛られて、考えが固まっている人もいるのではないでしょうか。

たとえば、若手社会人によく言われる「新卒入社した会社に3年は勤めた方がいい」というアドバイス。
たしかに、ある程度以上の経験を積んだからこそ見えてくるものもあるでしょう。

でも、私たちはなんでもかんでも3年続けるべきとは考えてはいません。
入社して半年でも1年でも、自分なりの転機が訪れたならば次の道を探ればいい。

なにも考えずに、いつの時代からあるか分からない古いことわざに捉われ、3年間我慢しつづけることが、常に正解であるとはかぎらないのです。

もちろん、安易な転職を勧めるつもりは毛頭ありませんが、実際には、新卒入社後3年以内に離職する若者は、30%を越えています。
3人に1人が『3年』以内の転職という道を選んでいます。

思い切って転職をして本当に良かった、と言う人たちを数多く見てきている私たちからすると、人生の転機・タイミングは、人それぞれ違いがあり、年齢や期間の長短は、本質ではないと痛感します。大切なのは、一般的な考え方に凝り固まるのではなく、自分自身で考えること。

石の上にも3年。
あなたにとっての転機が3年とは限らないのです。