『自己分析』の大切さ

既卒の就職活動について、まずやってもらいたいのが『自己分析』です。

『自己分析』のやり方について、よく質問を受けますが、概念としては以下の通り、「仕事を手段としてとらえて考えること」もっというなれば仕事とは、その人の夢や目標を叶える手段であり、また、その為の能力や経験、お金を得るための手段であると伝え、さらに夢や目標を叶える手段は一つではなく、アプローチ方法(仕事)は沢山あるのだと答えています。

これを話してあまりピンと来ていない人には、電車に置き換えて話をします。

電車に乗る場合、まずどこに行きたいか(目的地)が決まり、次に目的地に向かうための路線(手段)を選択します。また、路線も種類があり、例えば大阪から三宮に行くとするとJR・阪急・阪神とアプローチ方法がいくつかあり(東京でいうと新宿から東京駅に向かうような感じでしょうか)、仕事選びは電車選びに近いんだよという話をします。

つまるところどの仕事(手段)に就くかというのは一番大事なことではなく、一番大事なのはその人の夢や目標(目的地)がどこにあるかで、早い段階でそれがどこにあるかを気付けるかが重要なんですよ。

『自己分析』が出来たら、あとは手段を探すだけなのでゆるりと考える。「既卒で職歴なし」という言葉だけを見ると、まるで人生の道が全て絶たれた人に貼られた“レッテル”のようですが、様々な事情や理由で、このレッテルを貼られた人がいると思いますが、悲観することなく。「既卒・職歴なし」の状態から出来る就職活動を考えてみる。

焦りがある方は学歴だけにスポットを当て、貴方が大学を“卒業”したというのは紛れも無い事実。大学を出る時までに就職が出来なかっただけで、大学を卒業出来なかったわけではありません。

仮に「既卒・職歴なし」という事をコンプレックスに感じている場合、中卒・高卒の人に比べたらどうか？日本はまだまだ学歴が就職に大きく影響します。最終学歴が中卒・高卒の人からすれば、“大学を卒業した”という事実だけでも社会的に見て有利な部分なのは間違いないです。大学を出て、学士を取得したことを、まずはしっかりと見つめ直し、“大学で自分は何を学んだのか”をしっかりと自分の中で整理してみるのもよいかもしれません。

職歴と言うのはもちろん評価されるべき事実ですが、何事も最初は必ず未経験なのですから、経験が無いことを恥じたりせずに、経験を積んでいくためのスタートに立つ“確固たる意思”を持つしかない。それが自己分析なのです。

さらに周りが正社員として就職し、自分だけ取り残されたような気分になる事もあると思いますが、ここで思い詰めたり、悲観的になったりしても、状況は何も変わりません。気分をリセットし、前向きに進むためにも、是非“今の自分にしか出来ないこと”を考え、実行してみましょう。大切な家族や友人との時間を大事にしたり、正社員になってからは、なかなかまとまった休みを取れないので国内や海外へ旅行に行ってみる、自分のスキルアップのために旅に出てみるなど。旅も目的地決めが大事です。これは上記『自己分析』の目的決めと考えは一緒です。

人生は長いマラソンです。その中の僅かなつまずきを、一生の遅れと考えるのか、それとも、残りを全力で駆け抜けるのか、決められるのは貴方だけです。しっかりと『自己分析』をして就職活動に臨んで下さい。

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